詳しく知りたい酵素の仕組み

酵素は触媒

酵素とは、生体で起こる化学反応に触媒として機能する分子のこと。
酵素は食物の分解・消化から呼吸、運動、脳の活動、免疫や自然治癒力に至る、生命活動のほぼすべてに触媒として関わっています。
触媒とは、別の物質の化学反応を促進したり抑制したりした上で、自身は反応の前後で変化しない物質のことを言います。
酵素はつまりそれ自体は変化することなく、身体の中で食べたものを活用するための手助けをしているのです。酸化還元反応、転移反応、異性化反応などといった複雑で難しい呼び方の働きによって食物の分子を分解し、エネルギーを作り出し、運んでいます。

美容と健康に役立つ酵素

焼き魚には昔から大根おろしが添えられますが、これは単に美味しいからというだけでなく、大根に含まれる消化酵素が魚のタンパク質を分解する働きをするからです。昔の人は酵素の存在など知らなくても、大根が消化に役に立つことを知っていたのですね。
酵素の中には身体の新陳代謝に働きかけるものもあります。これは代謝酵素と呼ばれ、肌や髪、骨や筋肉などの新陳代謝を促し、美容と健康に役立っています。
日本酒を作る杜氏（とじ）は高齢の男性が多い仕事ですが、手がきれいだと言われます。日本酒を仕込むときに使われる麹や酒粕の中の酵素が肌の新陳代謝を促進するからのようです。
ひとつの酵素はひとつの働きしかしません。だから様々なことが必要とされる身体の中にはそれだけ様々な酵素が必要ということになります。

不足しがちな酵素……

野菜や果物、発酵食品は身体に良いと言われています。それは、酵素が多く含まれているから。
酵素はタンパク質で構成されているために熱に弱く、加熱処理した料理に有効な酵素はほとんど含まれていません。
ところが、現在は食品に火を通ることが多いために、食品から酵素を摂りいれることが難しくなってきています。
さらに酵素は年齢を重ねることで体内で作られることが少なくなってしまいます。
酵素は年齢とともに不足しがちになってしまうのです。
だからこそ、今酵素ドリンクが注目されています。